
フィボナッチには5種類がある。
フィボナッチ・リトレースメント、フィボナッチ・エキスパンション、フィボナッチ・タイムゾーン、フィボナッチ・ファン、フィボナッチ・アークである。
この中で実際にトレードで使用できると私が考えているのはフィボナッチ・リトレースメントとフィボナッチ・エキスパンションの2種類だ。
あとは知らん。
知らなくても専業トレーダーとして十分やっていけている。
覚えることは少ないほうがいいのであなたもフィボナッチに関してはこの2つだけを把握していれば問題ないだろう。
この記事ではフィボナッチ・リトレースメント、フィボナッチ・エキスパンションの2つを使い実際にあなたのトレードに活かす方法をお伝えする。
まず最初に理解が簡単なフィボナッチ・リトレースメントについて説明する。
フィボナッチ・リトレースメントとは?
上昇相場を例にして説明する。
相場が上昇する場合、一直線に上昇していくのではなく上昇→押し目→上昇→押し目という感じで上下にジグザグしながら最終的に上昇する。
なので上昇相場の場合、押し目を確認してからエントリーすることがうまいエントリーだ。
それでは上昇に対してどこまで押し目(下落)を付けるの?という話になるが、その目安になるのがフィボナッチ・リトレースメントである。
フィボナッチ・リトレースメントの引き方
フィボナッチ・リトレースメントの引き方にはルールがある。
それは「最安値から最高値に引くこと」である。
画像はフィボナッチ・リトレースメントの引き方の良い例と悪い例なので参考にしてほしい。
フィボナッチ・リトレースメントは相場の途中から引くことはない。
フィボナッチ・リトレースメントの設定
フィボナッチ・リトレースメントの数値はデフォルトだと確か38.2と61.8だった。
ここに追加で23.6と50を追加するとより細かく相場を考えることができるので追加しておくと良いかもしれない。
設定のやり方は以下の通り。
1.適当にフィボナッチ・リトレースメントを引く
2.右クリックし「表示中のライン等」を選択する
3.現れた画面に対して「Fibo」を選択
4.「編集」をクリック
5.「追加」をクリック
6.レベル設定に「0.236」説明に「23.6」と入力し最後に「OK」をクリック
50も同じ要領で設定してほしい。
フィボナッチ・リトレースメントはどの数値が効くのか
ここまでの説明でフィボナッチ・リトレースメントは相場がどこまで戻すか目安になるものだということは理解いただけたと思う。
フィボナッチ・リトレースメントの23.6、38.2、50、61.8が表示されるよううに設定してもらったが「結局どの数字が一番効くの?」ということが知りたいですよね。
答えとしては「そんなことわかりません。どれかで効きます。というか効かないこともあります」です。
ぶっちゃけフィボナッチ・リトレースメントの数値はその数値で「効くことが多い」というだけで必ず効くわけでもなければどの数字も効かないこともあります。
「なんだよそれ!そんなことじゃフィボナッチ・リトレースメントなんて使えないじゃないか!」と思ったかもしれない。
だが安心してほしい。フィボナッチ・リトレースメントはめっちゃ使えるから続きを読み進めてほしい。
フィボナッチ・リトレースメントのどの数値が効いたか知る方法
フィボナッチ・リトレースメントのどの数字が効くか(効いた)はわからないがどの数字が効いた(事実)かは知る方法がある。
要するにフィボナッチ・リトレースメントが効いた事実を確認してから売買すれば良いのである。
添付画像はフィボナッチ・リトレースメントの61.8が効いた例である。
画像を見るとフィボナッチ・リトレースメント23.6、38.2、50では安値が切り上がる形で3回反発していないことがわかる。
このような値動きが確認されたのがフィボナッチ・リトレースメントの61.8で結果的にフィボナッチ・リトレースメント61.8が効いたことになる。この形が確認出来たら買いを入れれば勝てた相場である。
この「安値が切り上がる形で3回反発する」という値動きが38.2付近で出ればフィボナッチリトレースメント38.2が効いたことになるし、50付近で出ればフィボナッチリトレースメント50が効いたことになる。
これが私が「フィボナッチ・リトレースメントの数値なんてどれが効くかわからん」と言った理由で、どの数値が効くのか事前にわかる必要なんてなく効いた事実を確認してから売買すればいいだけなのである。
フィボナッチ・リトレースメントの数字はあくまで「ここの数値で反発する可能性が高い」という認識で実際に反発してから売買すれば高い確率で勝つことができる。
フィボナッチリトレースメント50に到達したから、61.8に到達したからという理由だけで売買していては添付画像のようにフィボナッチリトレースメントが効かなかった場合に負ける。
普通に考えれば当たり前だがフィボナッチ・リトレースメントの数値に到達したからという理由だけで売買して勝てればみんな億万長者である。
必ず「安値が切り上がる形で3回反発」を確認しよう。
フィボナッチリトレースメント到達直前の値動きも大事
添付画像を見てほしい。
フィボナッチリトレースメント38.2付近で安値を切り上げる形で3回止めらていて、どうやら38.2が効いていてここで買えば勝てそうである。
しかも移動平均線もある。ここで買うとどうなったかが次の画像である。
フィボナッチリトレースメント38.2で安値を切り上げる形で3回止められている事を確認したにも関わらず結果的に負けている。
だがフィボナッチリトレースメント38.2付近で3回止まる直前の値動きに注視してほしい。
逆V字型で勢いの強い上昇を一瞬で戻している。
この値動きの意味するところは「下げの勢いが強い」ということになりその直後にフィボナッチリトレースメント数値で3回止まったという事実が確認できても下げの勢いが強いのでわずかの上昇で反発して下落してくることはよくあることである。
このように直前の値動きを観察しておくことも重要である。
フィボナッチリトレースメントを用いて誰でも簡単に20pips抜く方法
ここまでフィボナッチリトレースメントは本当に効いたか確認して売買する必要があること、直前の値動きを確認することも大事であることをお伝えした。
だがフィボナッチリトレースメントを機械的に用いて誰でも20pips抜く方法があるので紹介する。
ステップ1:1時間足で直線的に上昇している場面を見つける
通貨ペアはボラティリティの高いGBP系の通貨ペアをおすすめする。
添付画像のような1時間足で直線的な上昇相場を見つけたら添付画像のようにその上昇に対してフィボナッチリトレースメントを引く。
ステップ2:5分足に落としフィボナッチリトレースメント38.2へのファーストタッチで買う
添付画像は1時間足でのフィボナッチリトレースメント38.2にタッチした場面を5分足で拡大した場面である。
5分足でフィボナッチリトレースメント38.2にタッチしたタイミングを細かく見てファーストタッチでエントリーする。(画像で言うと赤丸部分)
そうすると高確率で20pips程度なら誰でも簡単に抜くことができる。
本記事では1例しか紹介しないがぜひあなた自身で検証してみてほしい。
ただしこのような機械的なやり方で勝てる場面は多くないので、このやり方だけでFXで大金を稼ごうとするのは無理であることはお伝えしておく。
あくまで自分の勝てるパターンの中の1つという認識で使ってほしい。
フィボナッチ・エキスパンションとは?
フィボナッチ・エキスパンションは下落を例に説明する。
フィボナッチ・エキスパンションとは発生したトレンドがどこまで続くか目安を示すものである。
重要な数値としてはフィボナッチ・エキスパンション161.8、261.8で、ここまでトレンドが到達するとトレンドの終焉が近い可能性が高い。
また、そこからトレンド転換が起こることもよくある。
よって添付画像の赤矢印辺りで売りエントリーをした場合、赤丸部分で利益確定することが無難である。
また、フィボナッチ・リトレースメントと併用することでエントリーの根拠の1つにもなり得る。
このようにフィボナッチ・エキスパンションは以下のような用途がある。
用途1:利益確定の目安になる
用途2:エントリーを避けたほうがいいポイントを表す(161.8、261.8付近)
用途3:リトレースメントと組み合わせることでエントリーポイントの根拠の1つになる
フィボナッチ・エキスパンションの引き方
添付画像のようにフィボナッチ・エキスパンションはチャートの高値でV字型の形状を見つけ、その始点、頂点、終点の3点を指定し描画する。
次に添付する画像のようにトレンドの途中でフィボナッチ・エキスパンションを描画することはしない。
フィボナッチ・エキスパンションはどの数値が効くのか?
フィボナッチ・リトレースメントの主な用途は利益確定ポイントを知ることと、エントリーを避けたほうが良い場所を知ることである。
よってフィボナッチ・リトレースメントの説明では「どの数値が効くかわからん」という言い方をしたがフィボナッチ・エキスパンションに関しては161.8は利益確定を検討する、エントリーはよっぽどじゃないとしない、261.8は利益確定するべきだしエントリーは絶対しないという認識を持ってもらえればOKである。
ただしトレンドが発生した全ての相場でフィボナッチ・エキスパンションが適用できるV字型が現れるわけではないので注意が必要である。
フィボナッチ・エキスパンションを使用したエントリーの例
添付画像の例では上昇フィボナッチ・リトレースメント61.8から反発して上昇が発生した例である。
この上昇発生の起点はフィボナッチ・リトレースメント61.8にタッチしていてかつ、フィボナッチ・エキスパンション261.8付近で下落トレンドの終焉目安付近という根拠から大きな陽線が出た時点で買いエントリーを検討することは妥当かと思う。
フィボナッチ・リトレースメントの色々な例
フィボナッチ・エキスパンション261.8から上昇した例。
フィボナッチ・エキスパンション161.8で効いた例
フィボナッチ・エキスパンション161.8が効いた例
フィボナッチ・エキスパンション261.8が効いた例
このように全てのトレンド相場でフィボナッチ・エキスパンションが描画できるわけではないが、描画できる相場になった場合高い確率で効いてくる。
これはわかりやすくフィボナッチ・エキスパンションが描画できる相場になった場合、チャートを見ている世界中の人が161.8などの数値を意識するので効く確率が高いのである。
ぜひあなた自身でも検証してみてほしい。
ひげ先は考慮しますか?問題に回答
フィボナッチに限らず「ひげ先と実体どちらに当てますか?」という質問は良くいただく。
これに対する私の回答としては「極端なヒゲじゃなければヒゲ先でも実体でもどっちでもいい」です。
極端なヒゲというのは目安としては次の画像くらいのサイズ感である。
こういった極端に長いヒゲが出るような相場はそもそも何らかのファンダメンタルズ的要素が絡んでいる場合が多くフィボナッチを使うテクニカル分析が通用しづらい相場であることが多いため「手を出さない」ことが正解なので無理してこんなヒゲ先にフィボナッチを当てる必要がそもそもない。
フィボナッチは「この数値付近になったら」3回止まったことを確認してエントリーするとか「この数値付近になったら」利確を考えるというような使い方で基本的に数値ビタ張りで効く場合の方が少ない。あくまで付近の値動きを観察して使用するのがフィボナッチだ。
よって画像のヒゲのサイズ感以下のヒゲ先に当てるか実体に当てるかなどどちらでもいい話なのである。