
ローソク足には様々な形状や種類があり詰め込まれている情報量も多い。
なので初心者にとってはとっつきにくい物かもしれませんが慣れれば非常に便利なものなのでこれを機にぜひ覚えてほしい。
この記事ではローソク足の種類、見方、意味、それを用いたエントリー方法を解説するのでぜひ最後まで見てください。
目次
ローソク足の見方の基本
ローソク足にはある時間内での価格の変動の始値、安値、高値、終値の4つの情報が盛り込まれており、添付画像のように始値より終値の価格が高かったローソク足を陽線と呼ぶ。
その逆で始値より終値の値段が低かったローソク足を陰線と呼ぶ。
さらに、価格の変動の計測時間によって5分足、15分足、1時間足などど呼び方が変わる。
また、ローソク足は3つのパーツで構成されており実体、上ヒゲ、下ヒゲの3パーツで構成されている。
各パーツの詳細については添付画像を参照してほしい。
この実体、上ヒゲ、下ヒゲの長さや大きさを観察することで今相場は売りと買いどちらが優勢なのか判断することが可能です。
様々なローソク足の種類と意味を紹介
ローソク足の実体、上ヒゲ、下ヒゲの長さや大きさによってローソク足には様々な種類が存在します。
ここではローソク足の種類を全て説明します。
陽線のローソク足の種類と意味
陽線とは、ある一定期間において始値より終値の値段が高かった場合に形成されるローソク足である。
陽線のローソク足の種類は以下の種類がある。
大陽線・陽の丸坊主
大陽線・陽の丸坊主の特徴は上ヒゲと下ヒゲがない、もしくはほぼないのが特徴です。
ローソク足の意味としては買いの勢力が一方的に強かったことを意味します。
大陽線・陽の大引き坊主
大陽線・陽の大引き坊主の特徴は始値から一旦下落するも最終的に上昇下ヒゲをつけて上ヒゲがないことが特徴です。
ローソク足の意味としては買いの勢力が強かったことを意味します。
大陽線・陽の寄付坊主
大陽線・陽の寄付坊主は始値から上昇するも、引きにかけて売りの勢力が少し入り短めの上ヒゲを付けていることが特徴です。
ローソク足の意味としては先述した陽の丸坊主、陽の大引き坊主に比べて勢いは弱いが買いの勢力の方が強かったという意味を持つ。
また、上ヒゲと下ヒゲが両方少しづつ出ている場合も同じ意味を持つ。
コマ足・小陽線(踊り場)
小陽線(踊り場)は実体部分が小さく上下にヒゲを付けていることが特徴です。
ローソク足の意味としては2つあり、取引量が少なかった、もしくは買いと売りが拮抗したという意味があります。
上下のヒゲが短い場合前者の意味合いが強く、逆にヒゲが長い場合は後者の意味合いが強い。
陽のカラカサ
陽のカラカサは長めの下ヒゲを付けていて上ヒゲのない実体が特徴のローソク足です。
ローソク足の意味としては一時売り手が優勢だったものの最終的に陽線に転じて終値を付けていることから買いが優勢だったという意味をもつ。
このローソク足が底値圏で出現すると底値圏脱出のサインの1つになり得る。
陽のトンカチ
陽のトンカチは長めの上ヒゲをつけて下ヒゲのない小さい実体が特徴のローソク足です。
ローソク足の意味としては最初は買いが優勢で上昇したものの売りの勢力が入ってきて最終的に実体の小さいローソク足になったことから陽線だが下落の意味合いがやや強いローソク足です。このローソクが高値圏で出現すると反転のサインの1つになります。
下影陽線
下影陽線は長い下ヒゲをつけた陽線が特徴のローソク足です。
ローソク足の意味としては一旦大きく売り勢力が強い状態であったが最終的に陽線に転じていることから買いが強いローソク足です。
このローソク足が底値圏で出現するとトレンドの転換を暗示しています。
上影陽線
上影陽線は長い上ヒゲが特徴のローソク足です。
ローソク足の意味としては一旦強く上昇したものの最終的に始値からやや高いところで引けているところから買いの勢いが弱くなっていることを示す。
このローソク足が高値圏で出現すると下落に転じる暗示となる。
陰線のローソク足の種類と意味
陰線とは、ある一定期間において始値より終値の値段が安かった場合に形成されるローソク足である。
陰線のローソク足の種類は以下の種類がある。
大陰線・陰の丸坊主
大陰線・陰の丸坊主は上ヒゲ・下ヒゲがなく、大きな実体のみで構成されています。
ローソク足の意味としては売り勢力が一方的に強い事を意味します。
このローソク足が下落トレンド中に出現すると下落トレンド継続を示唆するサインの1つになります。
大陰線・陰の寄付坊主
大陰線・陰の寄付坊主は上ヒゲのない大きな実体と短い下ヒゲで構成されています。
ローソク足の意味としては下落の勢いが強く、下落トレンド中に出現すると下落トレンドの継続を示唆するサインの1つになります。
大陰線・陰の大引き坊主
大陰線・陰の大引き坊主は短い上ヒゲと下ヒゲのない大きな実体で構成されています。
ローソク足の意味としては一旦上昇したもののすぐに下落に転じその後一方的に下落していることから下落の勢いが強い事を意味します。
下落トレンド中に出現すると下落トレンドの継続を示唆するサインの1つになります。
コマ足・小陰線
小陰線は実体部分が小さく上下にヒゲを付けていることが特徴です。
ローソク足の意味としては2つあり、取引量が少なかった、もしくは買いと売りが拮抗したという意味があります。
上下のヒゲが短い場合前者の意味合いが強く、逆にヒゲが長い場合は後者の意味合いが強い。
陰のカラカサ
陰のカラカサは長めの下ヒゲと上ヒゲのない実体で構成されています。
ローソク足の意味としては売り優勢で下げたものの、最終的に始まり値より少し下で終値を付けたことから買い優勢の意味合いがあります。
このローソク足が底値圏で出現した場合トレンド転換のサインの1つになる可能性があります。
陰のトンカチ
陰のトンカチは長めの上ヒゲと下ヒゲのない実体で構成されているのが特徴です。
ローソク足の意味としては一旦買いが優勢で上昇したものの最終的に売りが優勢になり陰線となったことから売りの勢力が強いことを意味します。
このローソク足が高値圏で出現するとトレンド転換のサインの1つになる可能性があります。
下影陰線
下影陰線は長い下ヒゲをつけた陰線が特徴のローソク足です。
ローソク足の意味としては一旦大きく売り勢力が強い状態であったがその後買いが持ち直した。
このローソク足が底値圏で出現すると上昇のきっかけを暗示しています。
上影陰線
上影陰線は長い上ヒゲが特徴の陰線である。
ローソク足の意味としては強く上昇したものの最終的に陰線で引けているところから売りの気配が強いローソク足である。
このローソク足が高値圏で出現すると下落が始まる暗示となる。
同値線・寄付同時線の種類と意味
同値線、寄付同時線は添付画像のように始値と終値が同値になった場合に構成されるローソク足の形である。
ここでは同値線、寄付同時線の種類と意味について解説する。
トンボ
トンボは長い下ヒゲをつけて始値と終値が同値となったローソク足の形である。
ローソク足の意味としては一旦売りが優勢だったものが買いが入り最終的に始値と同値で終えていることから買いの勢いが強いことを示す。
このローソク足が底値圏で出現するとトレンド転換のサインの1つになる可能性がある。
トウバ
トウバは長い上ヒゲをつけて始値と終値が同値となったローソク足の形である。
ローソク足の意味としては一旦買いが優勢だったものが売りが入り最終的に始値と同値で終えていることから売りの勢いが強いことを示す。
このローソク足が高値圏で出現するとトレンド転換のサインの1つになる可能性がある。
十字線
十字線は買いと売りがどっちも入ったものの最終的に始値と終値が同値となったローソク足の形である。
ローソク足の意味としては拮抗という意味である。
このローソク足が高値圏または底値圏で出現した場合相場の転換期であるサインの1つになる可能性がある。
4値同時足
一切値動きがなかった場合に出現するローソク足ではっきり言ってほぼ見かけない。
ローソク足の意味としては相場が動いていないという意味で、このローソク足が出現している状況で売ったり買ったりは避けたほうが良い。
ローソク足を2本組み合わせた場合の種類と意味
ここまでで紹介したローソク足の種類を2つ組み合わせて呼称されるローソク足も存在します。
その意味と種類を解説していきます。
はらみ足
はらみ足は大きめの陽線や陰線に小さなローソク足が収まっている形を言います。
相場が一息つく時に現れる形で高値圏で出現すれば天井、底値圏で出現すれば底になることが多いと言われています。
包み足
包み足ははらみ足とは逆で小さなローソク足を大きなローソク足で包むような形で出現します。
包み足の意味としては高値圏で出現すれば高値暗示、底値で出現すれば底暗示です。
重要なのはローソク足の意味
ここまでで様々なローソク足の種類を紹介してきたが大事なことはローソク足の名前を覚えることではなくローソク足の意味を覚えることである。
長い上ヒゲが出ていれば買いの勢力が強かったが最終的にそれを一気に戻した売り勢力が入った、ヒゲが全くない陽線であれば一方的に買いの勢いが強い、などである。
ローソク足をパッと見て買いが優勢な場面か、売りが優勢な場面か、拮抗している場面か判断できるようになれば合格だ。
そうなるまではこの記事を参考にしチャートを見るようにしてほしい。
ローソク足の種類と意味を覚えればどれくらい勝てるのか?
ローソク足の種類と意味を理解することはトレードにおいて間違いなく必要である知識だ。
しかし長い上ヒゲをつけた陰線が出たから売り!長い下ヒゲを付けた陽線が出たから買い!とやっていれば勝てるのか?というとそんなことは決してない。
ローソク足の種類と意味の知識はあくまでエントリー根拠の1つだという認識を持ってほしい。
それではローソク足の種類と意味の知識は使えないかと言うとそんなことはない。
例えばインジケーターと組み合わせて使うなど他の根拠と組み合わせて使用すればとても使える知識である。
ローソク足の種類と他エントリー根拠の組み合わせの例
ここからは具体的にローソク足の種類と他のエントリー根拠をどのように組み合わせて使用するか実際のチャートを用いて例を示す。
フィボナッチ・リトレースメント+包み足
添付画像の赤丸部で陰線を陽線が包んでいる包み足が出現している。
包み足は下落中の場合上昇に転じるきっかけの1つであり、それに加えフィボナッチ・リトレースメントの数値付近で出現しているので包み足を見て買いを入れれば勝てた場面である。
損切りは包み足の安値の少し下あたりが妥当である。
移動平均線+下影陽線
下影陽線は強かった売りの勢いを跳ね飛ばし陽線で終わっていることから買いが強いことを示すローソク足である。
その下影陽線が移動平均線にタッチして出現したことから2つの根拠があることになり下影陽線を確認して買いで入れば勝てた場面である。
損切りは下ヒゲの少し下が妥当である。